その日の夢の中にもアカネはいた。


「へぇ〜、それで美月ちゃん追っかけて今の高校に入ったんだ。」


俺と美月の馴れ初めを聞いてきたので、はなしていたところだ。


「そう。入学早々、美月のやつ大人気でさ。焦ったよ。1年の時はクラスも違ったし。」


「ライバルたくさん、そんな中で2年になってやっと美月ちゃんをゲットしたんだね!」


「美月が誰とも付き合わないのは、恋愛に興味がないからだと思ってた。けど、2年に上がった時美月が言ったんだよ。」



教室に俺の姿を見つけて、美月が駆け寄ってきた。嬉しそうな顔で。

「青葉くん!同じクラスだね、よろしくね。」

「おぅ、よろしく。」

「ねね!私ね、妹に言われたの。」


妹がいたのか。この時初めて知った。


「お姉ちゃん、高校生にもなって彼氏の1人もいたことないのヤバイよって。だから私言ってやったんだー。私だって、好きな人くらいいる!って。」