「カードもいいけどね~」と言いながら財布をしまった日向だったが、ジャンはガクの財布にも金色に光るカードが入っていたのを見逃さなかった

それまでの話でふたりは、姫花らの護衛くらいにしか考えていなかったのだが、ただの護衛がブラックカードやゴールドカードを持っているなんてありえない

ジャンはそんな事を考えつつも

「お待たせいたしました」とふたりの元へ戻っていった

ガクはサインを済ませ、ジャンは店員が時計を包装してきた3つの袋を手渡した

「今日、おふたりはどちらへお出かけですか?」とジャン

「まだ、考えていないんだけど、せっかくだからこの辺りをブラブラしてみるつもり」とガク

「そうですか・・ では、お気をつけて、いってらっしゃいませ」とジャンに見送られふたりは店を後にした

ふたりはエレベーターに乗り込んだ

「ふぅ・・」とガクは息を吐いた

「これで、動くな」と日向は口元を緩ませた

「だな・・ 」とガクの口元も怪しく緩んだ

そしてエレベーターはふたりを乗せて進んでいったのだった