いつまでもお正月気分に浸るまもなく、翌2日から仕事に向う者、新しい環境に向け準備する者と慌しく月日は流れていった

そして、いつものAQUA

ただ、メンバーは姫花・りん・咲の三人娘

アリとジェイソンもこの三人娘のおしゃべりに巻き込まれると仕事にならないので、程よい距離を保ち、決して近寄ってこない・・

「あ~ つまんな~い!!」

とりんはテーブルに突っ伏してしまった

「りん~ 体起こしなって!」

と姫花

「だって~ なんでいい女が三人も揃って地下でくすぶってんの?」

周囲に刺激され、ガクも“BCTA”の専属モデルとイタリアのファッション誌の日本版の専属モデルの件で最近忙しく、家族である姫花でさえ3週間顔を会わせていないのだ

「アニキの連絡とってんでしょ?」

と姫花はりんの顔を覗き込んだ

「ん~ メールは今日もきた~ 電話で話したのは3日前が最後で、顔見て話したのは10日前、スタジオですれ違った時で、ちゃんとふたりで会ったのは2週間前・・・」

りんの記憶力に驚く咲と姫花

「ガクさんも行っちゃうんですか?」

どこか寂しげな咲

「やっぱ悔しいんじゃない?」

と姫花

「りんだって、“俺なんか・・って男より、俺だって!”って言う男の方が魅力感じるでしょ」

と姫花は続けた

「わかります 私も、大ちゃんに頑張って欲しいです 大ちゃんは“真のリーダーは龍馬で、あくまで俺は仮のリーダー”なんて言ってますけど、私は大ちゃんにだってKINGのリーダー務まると思います もっと自信持って欲しいですもん!」

と咲は急に勢いよく話し始めた

「大丈夫だよ! 多分大吾は、龍馬が復帰しやすい環境を今から整えているだけ・・ やる気もあると思うし、実力もあるから」

とりんは笑った

「だといいんですけど・・」

と咲はそんなりんを見た

「話は変わるんだけどさ、姫組の写真集・・どうしても賢次の都合がつかないんだよね・・ 」

と姫花は顔をしかめた