(い、いつの間にいたんですか…!?)

彼女はリビングでお茶の用意をしていたはずだ。

なのに、いつの間にか自分の前に現れたクレアに紗綾は驚いた。

「もしかしなくても、カミラさんに認められたと言うことなんですか?」

そう聞いた紗綾に、
「そうでしょう、だから素直じゃないとおっしゃっているんです」

クレアは答えた。

「おめでとうとはっきりとおっしゃえばいいものの…まあ、カミラ様らしいと言えばカミラ様らしいのでしょうけど」

クレアはやれやれと言うように息を吐いた。

(カミラさんらしいって…)

彼女のことはまだよくわからないけれども、そう言うことなのだろう。

「私、カミラさんと仲良くできますかね?」

紗綾の質問に、
「それはサーヤ様の努力にもよると思います」

クレアは間髪を入れずに答えた。