「そうだよ?マキちゃん。准一とは今日から兄妹なんだ。遠慮することはなんにもないんだからね」


二人して…

なんちゅーことを。


義理でも兄妹。

なんだか複雑な関係になりそうだ。


「……兄妹とか別に今更いらないよ…」

「え…?」


ポツリと漏れた言葉に私は隣を見上げた。

東郷さんは険しい顔つきでタバコを取り出す。


ズキッと痛む胸。

なんでだろう?

私が義妹になることがそんなに嫌なの?


聞かなければ良かった…と自己嫌悪に陥った私はそのまま黙って話を聞いていた。

塞ぎたくなる耳。


もう一度東郷さんの顔を見ることなんて出来なかった。

とても怖かったんだ。

お母さんと修哉さんのそれからの話しなんて全然耳に入らなかった。