放課後、凪君にいつものように一緒に帰ろうと言われて私は教室で待っていた。

先生に呼び出された凪君を一人待つ。

物静かな教室の机に寝そべって待ち続けた。


帰り際、ゆきのが心配そうな目をこちらに向けていたけど、私は笑顔で手を振った。

西野君も不思議そうに私を見つめていたけど手を振り返してくれた。


とりあえず…1日目は大丈夫だった、かな。

ホッとしたらなんだか眠くなってきた。

時刻はまだ3時半。

戻ってくるのは4時頃だと聞いていたからちょっと寝ても問題ないかな。

そんなことを考えていたらだんだんうとうとしてきて私はそのまま寝てしまった。


准一さんと2人、一緒にいる夢。

どこにいるかもわからないけど、となりで准一さんが笑みを浮かべていて…

そっと私の頬に手を添える。

近づいてくる顔、大好きな人の顔に私はそっと目を閉じるのだ。

触れる唇に酔いしれる。

大好きな准一さんのキス。

何度も口付けるうちに呼吸が苦しくなり、眉間に皺が寄る。

もうダメってところでうっすらと視界が開けた。

そして現実に一気に引き戻されたのだ。