パンフレットを持ちながら店内をぐるぐると歩き回る。

途中准一さんがここ入ってもいい?と聞いてくるところを入って見たり。

凄い…こういうところで服を選んでいるのか。

オシャレなメンズファッションが並んだ店内の雰囲気はとても良い。

准一さん、センスいいんだろうなぁー…今日のコーデもカッコよかったし。

前を歩いて服を手に取りながら思案する准一さんの姿を眺めた。

新鮮なその光景、一緒にこうやって回れるなんて幸せすぎる!


ふふっと思わず声に出してしまうと、准一さんが振り返って「ん?」と首を傾げた。


「マキはこういうのどう思う?」

「カッコイイと思う。准一さん似合いそう」


壁に掛かっていた服を私に見せびらかすと尋ねてくる。

そんなやり取りをしていると、店員さんらしき男の人が近づいてきて私に頭を下げた。


「じゅんいち~ここ来たの久しぶりじゃない?」

「やっぱり来ると思った」


あれ?知り合い?

オシャレなお兄さんは准一さんを呼び捨てで呼び、それに対して准一さんも満更でもない顔をする。

二人の関係性を探る。