言われた通りにしようとコクンッと小さく頷くと、イイコと言って笑みを浮かべた。

再びキスが落とされて、何度も何度も角度を変えながら舌が絡まる。

准一さんのキスは全身がとろけそうになる。

ちゅっちゅっと音が鳴るたび私の聴覚を刺激して羞恥が増す。

うっすらと酸素不足の世界の中で准一さんの綺麗な瞳が真っ直ぐ私を見つめていた。


え…、とそっと瞑っていた瞼を開いて確認すると、すでに私の穿いていたショートパンツのジッパーは外れていた。

嘘…まさかこのまま、…なんてことは。


ひんやりと冷や汗をかく。


「…ん?」

「もっ…これ以上は…むむ無理…」


俯いて力の入らない腕で准一さんの肩を掴んだ。

恥ずかしすぎて部屋のベッドに潜り込みたい気分。

すると准一さんはフッと微笑むと私の頬にキスを落とす。


「ごめん。ちょっと焦ってた。怖かったよなー…」


申し訳なさそうに眉を下げて私の頭を撫でてそっと背中に降りてきた。

私はその肩に顔をうずめて首を振る。

きっとそれは准一さんだけのせいじゃない。

好きな人だから何をされてもいい、なんて考えるのはよくないことなのかもしれないけど…

結局は"准一さん"だから許してしまっている。

准一さんじゃない人にされたらきっと暴れて泣き叫んでいたかもしれない。