「もっとよく見せて」

「へ…わっ…あっ!」


ぐいっと両腕を引かれて私は准一さんの腕の中へとダイブ。

目の前に准一さんの肩。

ふんわりと香る香水の匂い。


うっわー!!

思わず目を見開いて私は硬直する。


「マキって細いよね…もっと食べないと」

「た、たた食べてる、よ」


ふにふにと楽しそうに私の腕を掴む大きな手。

どもりながら答えると、頭の上からクスッと笑う声。

素肌とシャツ一枚越しに感じる熱に、頭がおかしくなりそうだった。


「こっち向いて?」


ぐいっと顎を持ち上げられて准一さんと視線がバチッと合う。

目線を逸らそうとしたら、「ダメ」と言われてそのまま押し倒されたのだった。


背中にやんわりと羽根布団のぬくもりを感じ、ドキンドキンと心臓がうるさい。

思わず両手で体を隠した。

水着でベッドに押し倒されてる図ってどういうこと!?

緊張で体が強張り、ただただ目を見開くばかり。


「そんなに見開いてたら目乾燥するよ」

「……っ」


言われて両目を擦るとその腕を大きな手で掴まれた。