「2人で行くのか?女子高生が2人で海なんて…危険極まりないな」

「准一さん…何言ってるの。さっきから話の意図がわからないよ」


うーん…と俯きながら何かを考え始めた准一さんを私は止める。

2人じゃなくて、西野君と凪君も一緒だから危険なことはないだろう。


「2人じゃないよ?西野君と凪君も一緒」


だから危険じゃないよ?と首を傾げたら……

准一さんは目を見開いたまま硬直してしまった。


え…?

ど、どうしたの?


「女2人、男2人で行くのか?」

「え?うん、クラスの仲良しさんなの」


私がそう言うと、再び俯いて黙りこくってしまった。

もしかして何かマズかったのかな?

何度もこれくらいの距離で見つめられているが、いまだに慣れない。

「行っちゃ…ダメ?」

「ダメってわけじゃないけどー…片方の男」

「凪君?」

「そう。ソイツ。マキの彼氏?」


ぐっと顔がより近づいて、私は思わず後退り。

だけど准一さんの腕が背中に回ったことにより、これ以上は下がれない。


って今彼氏…って


「そんなわけないよ!凪君はただの友達で…っ」

「本当にそうなの?」