青空と奇跡

連れていかれたのは会議室とプレートのつけられた広く真っ白な部屋。あたしとレミちゃんは一番前の方に2人並べて座らせられた。
そしてその向かい側に大滝先生が座る。
「あの...、大変申し上げにくいのですが、小雪さんの意識が戻る確率はとても低いです...」
ですが...、と大滝先生が言い、次を言おうとした刹那隣から大きい怒鳴り声が聞こえてきた。レミちゃんだった。
「馬鹿な事言わないでよ!自分がなんてこと言ってるか分かってるの!?医者のくせに患者より先に諦めんのかよ!!」
いつもの優しくて温厚なレミちゃんからは全然想像出来ない低くてくぐもった…怖い声だった。
「ちょっとレミちゃん...、最後まで話聞こ……」
あたしの咎めはレミちゃんの耳にも入らず、レミちゃんはその部屋から飛び出して走って行ってしまった。あたしはレミちゃんを慌てて追いかける。
「すいません先生、話は次回にでも!」
そう言ってあたしも会議室を出ていき、素早く走るレミちゃんを追いかけた。
「レミちゃん!レミちゃん!レミちゃんまってよ!」
そう何度言ったってレミちゃんは立ち止まってくれることはなく、気づいたらあたしたちが数時間前降りた病院の最寄り駅だった。