「朔おはよー!」

「おはよ」

ビクッ

私は朔という名前に反応してしまい

ためらいながらも横の席に座っている

朔を見た

朔はなぜかいつもと違っていた

いつもなら朝一緒に行かない時でも

朝一番に私のところに

声をかけて来てくれるのに

桜ちゃんと笑いながら話をしていた

しかも桜ちゃんは

1番前から3列目にいたはずなのに

1番後ろの席の朔の前に座っている

(なんで…)

「おはよーハル、昨日電話したのになんで出ないんだよ」

「あ…ごめん……」

朔は少しイラつきながら

私に話しかけてきた

桜ちゃんは私の顔を

見た瞬間にあっ!という顔をして

声をかけてきた

「あ!ハルちゃん、おはよ!私今日からこの席だからよろしくね!」

「え…あ…うん、よろしくね……?」

私はこの日

よくわからないまま1日が始まった