黒豹プリンスと傷だらけのプリンセス

景色に見惚れる私の肩を叩く彼……

その指の示す先には、さらに神秘的で美しい景観が広がっていた。


「うらら。あれがアルビンの王城です」

「すごい綺麗。あれが……」


私はそのお城……私が前世、プリンセスだった時に住んでいたお城を見て、思わず感嘆の溜息を漏らした。

それは、氷でできたお城。

全体が銀色に輝いていて、その装飾はとっても優雅で。

そして、お城の前には氷でできた美しい白豹の像があった。

私達を乗せたペガサス車は、その白豹像の前に停まった。

すると、白豹柄の服に身を包んだ若い女性が私達を出迎えてくれた。


「これはこれは、レオパードプリンスに……うららプリンセス様! お久しぶりです。よく、お越し下さいましたね!」


その女性は私を見ると、途端に目を輝かせた。


「あの……どなた、ですか?」


彼女はきっと、私がここのプリンセスだった時のメイドか何かなんだろうけど……

分からないのに知ったふりをするのはより失礼だと思って尋ねた。


「まぁ、うららプリンセス。この私、マーゲイのことをお忘れで……」

「マーゲイさん。うららプリンセスには少し、事情があってね」


レオパードは苦笑いしながら、マーゲイというそのメイドとお話を始めて。

私達はそのまま、その美しいお城の中へ入って行った。