凄まじい爆発音……それと共に、断末魔の悲鳴が響き渡る。


「ぐぅぁあ……!」


私の放った巨大なシャインボールは、その周囲数十メートルにいた兵士達もろともドールを飲み込んで。

凄まじい轟音とともに地面を吹き飛ばした。



「何……これ?」


私は一瞬、何が起こったか分からなかった。

ただ、自分の放った光球が敵を飲み込んで、跡形もないくらいに木っ端微塵にして。



「た……退散だぁ!」


その掛け声とともに、統率者を失ったウルフ達が必死に逃げ帰ってゆくのを見て、私は急遽現実に引き戻された。


「私……勝ったの?」


体の小刻みな震えが止まらない。


私、また……殺してしまった。

いくら愛するレオパードを守るためとはいえ、また……

頭の中が混乱して、また私が私でなくなりそうになっていた時だった。



「うらら!」


空から降りて来たレオパードが、茫然自失となっていた私をギュッと抱きしめた。


「ありがとう……私と、この国を守ってくれて」

「でも……」

「分かっている。分かっているから……うららは、今は何も考えるな」


そう言って私を強く抱きしめるレオパードの温もりが、私の心の柔らかな場所にまで伝わって。

私の目からは、一筋の涙が頬を伝って落ちた。