ブレインゲーム

鳴山が勝つ確率はもうほとんどない



1か4で悩む



次に風間が出すカードは…分からない



だが風間はこっちのカードが分かっている



迷った末に



「次行きましょう」



風間のコールとともにカードを出した



鳴山 4



風間 5



「鳴山氏、貴方は1を持っているため私の勝ちです」



最後でミスった…



違う、やはり読まれていた



「30万円ありがたく頂戴します」



このゲーム、大体の人は運が悪かったと流すだろう



しかし鳴山は改めて風間の恐ろしさを知った



同時にそれは楽しみだった



「完敗だ、全部読まれっぱなしだったか」



鳴山はがくりと力を抜いた



「私の読みが一度外れた。そんな事は初めてでした」



風間が悔しがってる?



「悔しいのか?」



「読みは外されてこそ面白いものです。まあ確かに悔しくないといえば嘘になる」