「ねえねえ」



さっきのガキが服を引っ張っていた



「うおっ、何だよ?」



古葉はびっくりした



「あっちでギャンブル大会やってるよ」



ガキが指差した先にはすごい数の人が



「参加費5000円で優勝賞金は10万円だって」



「でも、…全然足りない」


倉間はため息をついた



ガキは不思議そうに見てから



「1時間以内に31万2500円を銀行に預けようと考えてるの?」



倉間の顔には当たりと書いてあった



ガキはくすくす笑い



「その作戦はみんな考えてるよ」



とガキは追い打ちをかける



「えっ、本当?」



ちなみに古葉はスタート時に考えていた



倉間は愕然とした



「間違ってはないけど、もっと少ない額で勝ち上がり決定するよ」



ガキは急に古葉を見た



「ねっ」



古葉は驚いた



倉間も古葉を見た



「…お前名前は?」



「芥川真和、君は?」



芥川は近寄って来た



「古葉周平。なあ、何で俺に聞いたんだ。クリアに必要な金のこと」