その日、涙で腫れた目で家に帰るとお兄ちゃんの姿はなかった。
お兄ちゃんの部屋をこっそり覗いたが、真っ暗で何も見えなかった。



¨さようなら¨そう言ったお兄ちゃんの言葉は、本気だと思った。



お母さんにお兄ちゃんのことを聞こうと思ったが、後ろめたさがあり聞けなかった。





この後ろめたさが、お兄ちゃんの言っていたことなんだとその時思い知った。