暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】



そして、姿を現したのが_____…………

「実に興味深い話をしているが、余も混ぜてもらっても良いだろうか?」

「へい………か」

今このタイミングで一番現れて欲しくない人であった。

何故か滅多に見せない笑顔で部屋の中を進んで行く。

いや……………これは黒い笑みの方だ!!

恐らく先程の話を部屋の外から聞いていたのだ。

ファン宰相様は陛下に今座っている席を譲り、私は陛下と向かい合う形となった。


「それで、続きは?」

「………………えっと……」

「こいつには言えて、余には言えぬ事なのか?」

既に外から話を聞いている陛下が、私にそう問うのはどこか意地が悪い。

だけど、陛下でなくファン宰相様にしか言っていない私も同じか……………。

私は覚悟を決めて陛下に話してみる事にした。

「………………私、陛下との子を授かったようでして、その…………陛下はその事に関してどうお考えになられますか?」

下を向いて恐る恐る聞いてみる。

もし『子など面倒だ』などと言われてしまったら……?

私は陛下との子を授かってとても嬉しいのだけど、仮にもし……………陛下にそう言われてしまったらどうしよう。

返ってこない返事に余計な思いを重ねていると、

「喜ばしい以外、何がある」

「…………………え?」
  
以外な言葉が返ってきた。
 
「そなたは何か変な思い込みをしているようだが、これはそなたとの子だ。これが仮にどうでも良い他の女との子であればまぁ……………確かに煩わしい存在だったかもしれないが、そなたとの子であれば嬉しい以外何があると言う」

…………………つまり。