暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】



「あの……っ」

取りあえず変に問題が起きないよう口を開いてみたが、それは陛下のある言葉でかき消された。

「…先程その者から聞かされたが、何やらスフィアという側妻が牢屋に入れられているようだ」

その言葉に私は表情が固まった。

「この牢屋でないとしたら、どこなのだろうか。まぁ、余としてはどうでも良いのだが」

「ま、待って下さい……っ!!スフィア様が……捕まっているのですか!?」

「どうやらそのようだが」

スフィア様に迷惑をかけていないか、巻き込んでしまってないか。私はこの牢屋の中でその事を凄く心配をしていたが、やはり………私のせいで関係のないスフィア様を巻き込んでしまっていたのね…。


「スフィアさん。その入れられている牢屋は分かりますか?」

「………………予想でよろしければ入れられているであろう場所は何となく分かります。ここに居ないのであれば恐らく……もう一つの牢獄でしょう」

もう一つの……牢獄。

「ここより少し離れた……処刑場の近い牢獄ではないでしょうか」

「処刑場…………っ!?もしやその牢獄に入れられる者の皆は…………」

「………………はい。処刑執行間近の罪人が大半でございます」

何で私がこの地下牢で………スフィア様は処刑場近くの牢獄なの!?

重さが全く違う。

「執行はされていないのよね……?」

「一緒に入れられているものと思っておりましたので……今違うところに入れられている事を私も知りました…」

と言うことは…全く持って状況が分からないって事!?

こう言った話縁起でもないが、もし死刑などで執行されていたらと考えると恐ろしくてならない。

「スフィア様を………スフィア様を助けないと!」

私がそう言って混乱していると、入り口の方から落ち着いた感じの女性の声が聞こえた。