本を机に広げそれを二人で覗き込む。
「このページにはこの国の行事が記されています。春には宮廷にて王族によるお花見が開かれ、夏には夜空を見上げる聖夜祭が行われるそうでございます。またこれを見ますと近々王族等が宮廷に集まる年に数回の晩餐会があるそうでございます」
聖夜祭はアンディード帝国にもある。年に一度星が綺麗に見えるその月に男性は女性を誘い、二人で星を眺めるといったものだ。
しかし、ガルゴと季節は違いアンディード帝国は冬に聖夜祭が行われる。
私の場合は陛下の執務が忙しくて前年は二人きりで星を眺める事は出来なかったのだけど……。
いや、陛下なら声を掛ければもしかしたら一緒に見てくれたかもしれないが、やはり女性としては男性から誘って欲しいものだし、忙しい陛下を見たら声を掛けずらかったのもある。
今年こそは一緒に見れたらいいな……っといけない!!
つい回想に浸ってしまった!
「えっと、その王族等の集まる晩餐会と言うものは年に数回と言いましたが詳しくは、春に一回と秋に一回らしいです」
ここの王族は定期的に顔合わせのようなのがあるみたいね。
その逆に、それ以外の交流はあまり見られないみたい。



