スフィア様が園庭のお手入れを一緒に手伝いたいと仰るので、その後は園庭に戻り軽い作業を手伝って貰うことにした。


「日よけのベールをしっかりとかぶって下さいませ。そして、ティータイムをこまめに入れますので無理はなされないで下さい」

「わかった!」

私だけなら水筒に入れた水でもよいが、側妻様だとそうにはいかない。

やはりしっかりした器で飲むべきだ。

手が汚れる作業は私がやり、スフィア様は苗の水やりや苗を私の近くまで持ってきてもらうなどの作業を任せ、更に造園が進む。

「これも水を与えていいの?」

「はい。どうぞたっぷりと与えてあげて下さい」

水を与えられた苗や花は喉が乾いていたのかグングンと水を吸い込んだ。

「たくさん飲んでね〜!」

あまりこういった作業はした事がないのか、スフィア様はやる事全てが新鮮そうで、とても楽しそう。

こうしてみると普通の子供と変わりない。

そろそろティータイムをはさもうと、動かしていた手を止めたとき、思わぬ方がその場に姿を現した。

「へ〜、これは面白い事してんやん(笑)」