冬の寒い日、 高1の時と同じように、春の姿はなかった。 学校の帰り道。 詩織は2回目の面談で学校に残らないといけなかったので、裕也と伊吹は2人で帰っていた。 「裕也」 「なんだよ」 「大丈夫か?」 「大丈夫だよ」 「お前、2学期からずっと」 「だから、大丈夫だって」 「俺なら相談のれるから」 「お前に何がわかんだよ……」 「は?」