なんてとぼけてみせる美月ちゃん。


「うるせーよ」


そう言って美月ちゃんのほっぺをつねる葵。


誰かこの状況を説明してよ。


ほんと意味わかんないから。


「あ、雪」


葵が私に声をかけたのは3分もたってからだった。


今頃気づくの?


かなり前からいたのにさ。


「こいつ、長谷川美月」


「初めまして。美月です」


こちらに体を向けた美月ちゃん。


目がぱっちりしていてまつ毛が長くて、手足も細いし髪も綺麗なストレート。


女の私から見ても完璧な容姿だった。


綺麗な葵と並ぶとほんとお似合い。