なんで遥さんがあんなに慌ててるの?


いつも穏やかなのに。


やっぱり葵に何かあったとしか考えられない。


病院までの道のりを走った。


病院についた。


自動ドアが遅く感じる。


葵の病室まで走った。


「走らないでください」


隣を通った看護師さんの声が聞こえたけど、みんなが私を見てるのはわかってるけど、それでも足はとめられない。


だって、なんだか嫌な予感がするんだもん。


葵の病室に着くと、そこに居たのは意外な人だった。


葵でも、遥さんでもない。


「美月ちゃん?」


「あ!雪ちゃん」


「どうしたの?遥さん慌ててたみたいだけど……」