「晩ごばん作るけど、なにか食べたいものある?」
わたしはたずねた。
荷物がなくなった部屋に、わたしの声は妙に響いた。
並んでいるダンボールは墓石のようだった。
あきひろの青い顔色に、ダンボールの茶が映って、ますます暗い色に見えた。
ものをどかした後の畳ががらんと青くて、乾いたほこりの匂いがしていた。
たずねながらわたしは、
「なにも食べたくない。」
という答えを本心から予想していたので、しばらく黙り込んでからあきひろが、
「釜揚げうどん。」
と答えた時はぎょうてんした。
わたしはたずねた。
荷物がなくなった部屋に、わたしの声は妙に響いた。
並んでいるダンボールは墓石のようだった。
あきひろの青い顔色に、ダンボールの茶が映って、ますます暗い色に見えた。
ものをどかした後の畳ががらんと青くて、乾いたほこりの匂いがしていた。
たずねながらわたしは、
「なにも食べたくない。」
という答えを本心から予想していたので、しばらく黙り込んでからあきひろが、
「釜揚げうどん。」
と答えた時はぎょうてんした。



