リトルガーデン~愛溢れる場所~

「シロップ、桜がきれい。」

とわたしは思わず話かけた。

するとシロップは真っ黒な澄んだ目でわたしをじっと見上げた。

まるで金色の西日より、桜より、わたしをみていたいというような表情をして。

そんな目で見上げないで、とわたしは思った。

宝物や山々や海を見つめるような目、死ぬのは別にこわくない、ただあなたと会えなくなるのがつらい、そういう目だった。

ほんとうはわたしもシロップも知っていたのだと思う。

その日の雰囲気が、そう言っていた。

全てが美しすぎた。

もうみすぼらしくなったシロップの毛も、金色だった。

全てが双方が子供だった時にかえってゆくような、どちらもが永遠に生きていくような感じがした。