何だかふわふわした気持ちでいたけど、会社に戻った坪内さんはいつも通り雑に命令する。
「せっかく会議に出るんだから、秋山が議事録を作成しろ」
「議事録ですか」
議事録の作成は初めてではない。けれど、坪内さんが出るような会議だと、きっと私の知らない単語や用語がたくさん出てくるに違いない。
坪内さんはシステム系の仕事をしている。よくわからないけど、とんでもなく複雑なソースコードを目にも止まらぬ早さで打ち込んでいたりする。
かたや私はシステム部門の庶務。たまにお手伝いでデータを抽出したりするけど、それでも坪内さんや課長の足元にも及ばない。そんな私が、会議の内容をちゃんと理解できるだろうか。
不安な表情が出ていたのか、「ちゃんとメモ取っとけよ。わからないところは後で教えてやるから」と、上司らしいことを言ってくれた。厳しいんだか優しいんだか、よくわからなくて、私はひきつった顔で頷く。坪内さんは満足そうに口の端を上げて笑った。
「せっかく会議に出るんだから、秋山が議事録を作成しろ」
「議事録ですか」
議事録の作成は初めてではない。けれど、坪内さんが出るような会議だと、きっと私の知らない単語や用語がたくさん出てくるに違いない。
坪内さんはシステム系の仕事をしている。よくわからないけど、とんでもなく複雑なソースコードを目にも止まらぬ早さで打ち込んでいたりする。
かたや私はシステム部門の庶務。たまにお手伝いでデータを抽出したりするけど、それでも坪内さんや課長の足元にも及ばない。そんな私が、会議の内容をちゃんと理解できるだろうか。
不安な表情が出ていたのか、「ちゃんとメモ取っとけよ。わからないところは後で教えてやるから」と、上司らしいことを言ってくれた。厳しいんだか優しいんだか、よくわからなくて、私はひきつった顔で頷く。坪内さんは満足そうに口の端を上げて笑った。



