【完】武藤くんって甘くない

そう思うのに動けない。



ここにいるのが怖くて仕方がないのに、タイミングがわからなくて動けないよ。



ガチャッ。



ビクーッ‼︎



扉が開いて、もう半泣き。



見つかったーっ!



「あー…やっぱまだいたのか」



現れたのは…メガネくん!



呆れたような、でも優しさを含んだような瞳であたしを見ている。



「いつ出て行けばいいのか…わからなくて。それに…警報鳴るし、ここ暗いしもう怖くって…」



「もう大丈夫、みんな寝てる」



腕を引かれ、やっと廊下に出ることができた。



「ありがとう…助けてもらってばかりだね」



「お前は泣いてばっかだな」



クスリと笑って、そっと涙を拭ってくれた。