「あたし…山田が好き!」



先陣をきったのは、このメンバー1活発な女の子。



男の子の友達も多いし、その中に特別な誰かがいるなんて気づかなかった。



「そうなんだ!全然わかんなかった。あたしはねー、畑中だよ」



「きゃーっ、そうなの!?山田くんと仲良いよね」



「あたしも思い切って言っちゃう!佐竹だよ」



「へー!ほとんど喋ってないよね。いつから好きなの?」



盛り上がる中、みんな次々と好きな人を暴露していく。



どどっ、どうしよう。



あたしの番がきちゃう。



残るはあとふたり…。



あたしの隣で、じっと黙っているのはクラス委員の桃園さんだ。



大きなため息をつくのが、今ハッキリと聞こえた。



こんなの下らないって思ってる!?



そう、その調子でこの流れを止めてーっ。