【完】武藤くんって甘くない

「ありがとう…本当にいいの?」



「いいよ。何号室?」



部屋番号を伝えると、メガネの男の子は扉をそっと開いた。



廊下に出る寸前に、メガネの男の子の服を引っ張る。



「なんだよ…」



「メガネくん…気をつけて」



「ぶっ」



あれっ⁉︎



あたしとしては、感動の場面なんだけど…どうして今、失笑されたの?



「心配すんなよ、俺は大丈夫だから。それよりお前こそちゃんとここにいろよな」



にっこりと笑う顔を初めて見た。


キュン……。



あれっ…あれあれっ⁉︎



今、胸の奥に甘い痛みが走った…よね。


これは…もしかすると。