「それ、お前が喜ぶだけだろ」


そーでした!


「えへへー、バレちゃった」


「くすぐるとか。笑い死ぬぐらい」


「そそっ、それは無理!!くすぐったいの苦手なのっ」


考えただけでブルブルと震えがきそう。


「ははっ、じゃあそれに決まり」


めちゃくちゃ楽しそうに笑ってる。


今日、一番楽しそうだし。


武藤くんが笑顔になると、あたしもすっごく嬉しくなる。


「武藤くん…手加減してね?」


「するかよ」


ううっ…さすが武藤くん。


甘さは一切ありません。


「ま、安心しろよ。絶対に言わねーから」


絶対って!


「物事に、絶対なんてないんだからね。うっかりってこともあるよ」


「俺が?ないだろ」


「自信たっぷりに言ってくれるけど、頑張って覆しちゃうからね!」