【完】武藤くんって甘くない

どうして今ドイツの話なの?


キョトンとしていると、メガネの男の子がもう一度聞いてきた。



「部屋にいたの、誰と誰?」



ああっ!そういうことね。



「山田くん、畑中くん、えーと後は誰だったかな」



しまった、思い出せない!



「山田かー…」



ちょっと悩んだ後、すぐに誰かに電話している。


「出ないな、遊びに夢中で気付いてないのかも」



クラスでも派手めな山田くんの連絡先を知ってるって、かなり意外だった。



真逆のタイプだし、ふたりに接点なんてなさそうだから。



「友達だったんだ?」



「いや…たまたま連絡先を知ってただけ」



そうなの⁉︎



それでもすぐに思い出してかけてくれたことに感謝!



「ダメだ、出ない…」



残念そうにスマホをポケットに入れ、少し考える風にした後、そっと扉に耳をあてている。