【完】武藤くんって甘くない

「どっちが現実?これって本当に夢だったりして」



夢!?



目が覚めたら、武藤くんとは付き合ってなくて…またあのため息の日々に戻るの?



「や…やだぁ」



泣きそうになったまま顔を上げると、困ったように笑っている。



「相変わらず、本当に冗談通じないのな。これが夢とか、そんなの俺だって嫌だし…」



「え、なんて言ったの?」



周りの音が大きすぎてなにも聞こえない。



そうだな、全部夢ならいいのにって言ったのかな。



まさか…ね?



ここまで連れて来てくれて、誕生日のお祝いだっていうぐらいだもん。



そうは思うものの、不安で仕方がない。