【完】武藤くんって甘くない

「なんとか間に合った。今からこれに乗らない?」


連れて来られたのは船着場。



船に乗るの…?



船といっても大型船ではなく、湾を渡る小型の船。



行き着く先は…。



「武藤くん、嬉しいっ…さっきちょうど、電車から観覧車が見えたの。乗りたいって思ったのわかっちゃった?」


電車で行くと正面ゲートまで大回りしなきゃなんだけど、この船を使うとテーマパークの裏側から入ることができるんだって。


「いや、たまたま…。チケット持ってて、本当は来月使うつもりだったけどな」



「そうなの、どうして来月に?」



「田中…誕生日だよな。だから」



そんなサプライズに驚くけど、あたしの誕生日を知っていてくれたことに更にびっくり。