「ノーコメント」


まさかそうくるとは!


ここはあたしが誘導しなくちゃ。


「あ、予定がわからないってことだよね」


「行きたくないって意味だ、わかれよ」


ええっ!?


行きたくないって…あたしとデートは嫌だってこと?


「ぐすんっ…うっ、うう…」


「ごめん、キツく言い過ぎた?」


泣きマネなのに信じている武藤くん。


優しく頭をなでなでしてくる。


「武藤くんとデートしたいよ…」


「そんなの、俺だってしたいけどさ」


え、本当に!?


顔を上げると、苦笑している。


「ウソ泣きかよ…」



あ、バレちゃった。