【完】武藤くんって甘くない

「ふーん」



信じてない風の瀬名くん。



「お前らこそ、そんなとこでなにやってんの」



メガネの男の子にジロリと見られ、瀬名くんの後ろに隠れる女の子。



見ていると胸がズキッと痛んだ。



「明日の帰りのバス、ゲームやるからその打ち合わせしてたんだよな~」



「うっ、うん…」



女の子は何度も頷いている。



ウソ…そんな話じゃなかった。



「ゆず、バス酔いやすいだろ。めいっぱい盛り上げるから」



にっこりと笑う瀬名くん…その優しさは、あたしだけに向けられたものじゃなかった。



なのに、ずっと勘違いしてたなんて…。