【完】武藤くんって甘くない

「部屋戻んねーの?あんまウロついてると先生に見つかるぞ」



「あっ…そう、今戻るところだったの」



けど、部屋には山田くんたちが来ている。



戻っても微妙…って、ここにいても仕方がないんだけど!



全く動こうとしないあたしを見て、男の子は首を傾げる。



怪しまれてるよね!?



どうしようかと思っていると、非常口がガチャっと開いた。



え!?



そこから出てきたのは…瀬名くんと女の子。



え…さっきの会話って、瀬名くんだったの?



瀬名くんは、呆然とするあたしを見て苦笑いをしている。



「ゆず~、なんでまだそいつといんの?やっぱり…」



「ええっ、あ…それは」



焦っていると、メガネの男の子が静かな口調で話しだす。



「なんでもねーよ、俺は1階に飲み物買いに行っただけ」



手に持っているペットボトルを軽く持ち上げる。