【完】武藤くんって甘くない

瀬名くん~っ!



ちょうど部屋から出て来たのか、少し後ろに瀬名くんが立っていた。



「なんでもないの」



「まさか、ふたり…」



へ?



ハッ!



そういえばあたしたち、手ぇ繋いでるし!!



「いやっ、これは違っ!」



パッと手を離すタイミングで、隣のクラスの男の子は黙って立ち去って行った。



ああっ…せっかく助けてくれたのにこんなのってない。



気を悪くしちゃった?



「あいつと待ち合わせ?」



「まっ、まさか!全然そんなんじゃないよ。あたしはトイレに」



「トイレ?部屋にあるのにわざわざ?」



あっ!



そうだよね、先生が見回りにこないか見にきたんだっけ。



それと。



部屋に居づらくて、つい…ね。