「私に付きまとうのは本当にやめてよ」
こんな生活が続いたら欠点がない顔にぶつぶつとニキビができそうだ。
「ご、ごめん。でも俺……」
「でもなに?」
「すずめちゃんと友達になりたくて、その……」
モゴモゴとした喋り方に私はますます苛立っていた。
田崎が握りしめている私の好きなジュースを奪い、廊下の壁に寄りかかりながら一気に飲み。
私の無言の圧を感じたのだろう。田崎は訂正するように言葉を付け加えた。
「友達じゃなくて俺……すずめちゃんにひ、ひ、一目惚れをしてしまいました」
別に私は驚かなかった。きっとそうだろうと思ってたし、大抵の男子は私を好きになる。
はっきり言って私は早く田崎が打ち明けてくれないかなって思ってた。
中途半端に追われるのが一番厄介だし、告白してくれさえすれば突き放すのは簡単だ。
「私、田崎のことタイプじゃないから」
そう冷たく言ったあと、田崎の表情を見ずに空き缶だけを置いて私は帰った。



