「すずめ、ちゃん……。俺は大丈夫だから……」と、田崎の声がしたけど、私はこのまま殴られてもいい覚悟で、卓也のことを睨んだ。
「気に入らないのは私でしょ?田崎は関係ない。田崎は私たちとは違うの。巻き込んじゃいけない人なの。私がいくらでも相手をするから……田崎だけはやめてよ」
声が震える。アスファルトに涙が落ちる。
でも言わなきゃ。
分かってもらえるように伝えなきゃ。
「たしかに私は卓也に最低なことをした。お姫さま気取りで、いいように利用できればって思ってた」
卓也に限らず、みんなそうだ。
私の容姿に惹かれて近づいてくる人たちは、正直簡単に操れると思ったし、悪口を言う女子たちのことを妬んでいるからだと鼻で笑い飛ばしてた。
ひとりだった。
ひとりになりたかったわけじゃないのに、こんな性格をしてるから、ひとりになってしまった。
気づいた時には遅くて、どう取り戻したらいいのか分からなくて。
ひとりでいいやって。自分と合わない人は、自分から切り離していこうと決めた。
そんな時に、田崎に出逢った。



