大人の階段を駆けあがる




約1か月ぶりに顔を見たけど、私と付き合っていた時より髪色が明るくなっていた。

ここで「久しぶり」なんて言えれば多少可愛げもあるんだろうけど、元カレと再会するのは気まずいし苦手だ。

私が一方的に飽きて振ることが多いから、過去に脅迫めいた言葉を浴びせられた経験もある。


「もしかして前に言ってた卓也の元カノ?めちゃくちゃ可愛いじゃん!ってかまだ中学生でしょ?お前、中学生に手出すとか犯罪じゃん!」

ゲラゲラと高笑いをする友達たち。


そういえば、私と付き合ってる時から卓也はこういう品がなくてガラが悪い友達が多かった気がする。

まあ、そういうところも合わなくて別れたんだけど。  


「つーかメッセージも電話も全部無視とかひどくない?」 

卓也が私に詰め寄るように聞いていた。


だって、別れてるのに『なにしてる?』とか『また会って』とか。私はもう親しくするつもりはないし、友達に戻るつもりもない。

中途半端に返事をして期待を持たせるならと、全部無視していた私は悪くないと思う。


「俺、お前に別れようって言われた時すげえショックでさ。今まで振られたこととかなかったし、プライドが傷ついたっていうか、ちゃんと理由を言ってくれなきゃ納得できないんだけど」  

「………」

私に執着というより、振られたことに執着してるように感じた。