気づけばずっとお店の前で話していて、手も離されないまま。
帰ればいいのに動けなかった。
彼の思いつめた表情が心配で、それに何より………繋いだ手を離したくない自分がいた。
私の名前を呼んだまま言い淀んでいた蒼葉くんが続きを口にした。
「だったら……。
今日……このまま一緒にいたらダメかな。」
「え?」
蒼葉くんは私を真っ直ぐ見つめて言った。
「美希を甘やかしたい。」
「…………なんで……呼び捨て。」
それにそれのどこがウィンウィンの関係?
蒼葉くんは私の疑問などお構いなしに話を進めていく。
「年下感を出したくないから。
今日はいいでしょ?美希。」
胸は静かに鼓動を速めていく。
ただ呼び捨てにされただけなのにどうしてこんなに心が揺さぶられるんだろう。
帰ればいいのに動けなかった。
彼の思いつめた表情が心配で、それに何より………繋いだ手を離したくない自分がいた。
私の名前を呼んだまま言い淀んでいた蒼葉くんが続きを口にした。
「だったら……。
今日……このまま一緒にいたらダメかな。」
「え?」
蒼葉くんは私を真っ直ぐ見つめて言った。
「美希を甘やかしたい。」
「…………なんで……呼び捨て。」
それにそれのどこがウィンウィンの関係?
蒼葉くんは私の疑問などお構いなしに話を進めていく。
「年下感を出したくないから。
今日はいいでしょ?美希。」
胸は静かに鼓動を速めていく。
ただ呼び捨てにされただけなのにどうしてこんなに心が揺さぶられるんだろう。