『さすがお姉ちゃん!
 ねぇ。今度遊べるか聞いてみてくれない?
 ゴールデンウィークに男女混合で旅行に行こうって。』

「あんた。
 それお母さんになんて言うつもり?」

『そりゃ友達と旅行って。
 嘘じゃないでしょ?』

 私と違って社交的で。
 背も低くて可愛らしい望美は青春を謳歌していた。

「自分で聞けばいいじゃない。」

 全くもって私が出る幕じゃない。

『だってカッコよくてクールだし話しかけにくいんだよ!』

 クールって……蒼葉くんが?
 そんな雰囲気じゃないのに……。
 まぁ最初の俺ってモテるんだよね発言を考えると……ね。

『憧れの高坂くんが来てくれたらそれだけで………。』

 胸が痛い。
 そんな憧れの高坂くんと裏で実は酔った勢いで寝ました。なんて……。

「……聞いてみる。」

『やったー。だからお姉ちゃんって好き。』

「調子いいんだから。聞いてみるだけよ?」

『うん。ありがとう!』