「………ん。」

 ずり落ちた美希さんをすんでのところでキャッチすると必然的に太ももの辺りに膝枕する形になった。

「ん……んん……。」

 もぞもぞと動いた美希さんはどうやら寝落ちしたみたいだ。
 寝ぼけながら寝心地がいい場所を探してもぞもぞする美希さんにこっちは堪らない。

「………ッ。
 美希さん。あの……。
 ベッドで寝たほうが、いいです。」

 答える代わりに美希さんは俺の片方の腕に自分の腕を巻きつけて頬を擦り付けた。

 ヤバイ……。マジ可愛い……。
 寝ぼけると可愛いなんて。

 というより男の前でこんな姿見せてホント心配になるわ。

 心の中で文句を並べてみるけれど俺の腕に絡みつく柔らかな感触に心臓はバクバクとこれでもかと騒がしい。