その頃、美那は陽太にいじめられていた。


「人殺しさん、今日は誰をいじめますか~?もしかして、俺にイジメ返しとかふざけんなよ。そうだったら、全く反省しない悪女だな」


陽太は美那を蹴り飛ばした。美那はとても苦しそうな顔をしていた。


「赤月さん……」


清香も目の前で助けることはできない。清香も親友をリストカットさせた美那を許せはしないだろう。


「やめろ!倉上!」


もう一蹴りしようとした陽太の肩を引っ張る翔太。陽太は翔太を睨み付けた。


「大人を睨むな。お前も反省する気ゼロだな」


翔太も陽太を睨んだ。陽太は明らかに面倒臭そうな顔をしていた。


「赤月さん、工藤さん。来てもらいますか?」


「えっ、はい」


「はい……」


清香と美那は翔太について行き、談話室に連れて来られた。


「お前らに聞きたいことがあるんだ」




――篠原先生は誰だ?