思わず胸の前で手を組んで、悠さんと誠さんのやりとりを見守る。

って、ん?
さっき、お父さんとお母さんって言った?

「あの、誠さんと悠さんの関係って・・・?」

ふたりの会話が途切れたのを見計らって、会った時から疑問だったことを聞いてみる。
誠さんはなぜかご機嫌で、ウキウキ答えてくれた。

「ん? 兄弟だよ」

やっぱり兄弟だったんだ!?
え、でもすごくトシが離れてない・・・?

「15離れてるからね。 顔も雰囲気も似てないし、よく聞かれる。 で、驚かれる」

誠さんが、私の考えを読んだように話してくれる。
あ! 今思えば、誠さんが笑ったときの顔と、悠さんが笑ったときの顔が似てる!

「笑ったときの顔が、おふたり似てますね」

感じた事を素直に伝えたら、誠さんはますますご機嫌になった。

「そう? 初めて言われたな。似てないって言われてばっかりだったから、似てるって言われると嬉しいもんだね」