なんて言ったら良いのか分からなくて、とにかく首がもげるんじゃないかってくらい縦に振った。


そんな私を、ククッと笑って「ほら、降りるぞ」なんて、先に立ち上がる蓮見さんはいつも通り。



あれ?今、付き合った?
私たち今、めでたく恋人になりませんでした?


なんでそんなに変わらないんです?
夢オチですか?今のは何だったんですか?


あぁ、もう何が本当で何が夢なのか分からない。
とにかく、全部 全部 全部 夢じゃないことを祈る!


慌てて立ち上がり電車を降りれば、



「蓮見さん、待ってくださいよ」




私の声に軽く振り向いて意地悪く口角を上げながら左手を差し出した彼、



「はぐれんなよ」


「〜〜っ!!」




───ギュンッ!!!!



蓮見 和弥、26歳。最寄交番の警察官。

私の胸に容赦なくキュンならぬ、ギュンの矢を突き刺してはイタズラに笑う悪い男。




彼を追いかけ始めて3ヶ月。



何やら私たち、めでたく(?)付き合うことになりました!!