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「はぁ???」



午後一、お昼を済ませて席に戻った私は生田他3名の提案に大きく目を見開くことになった。



「だから、近場で一人暮らししてんの赤羽だけじゃん?今日の夜に、久々同期そろってタコパしようって話になったんだけど、赤羽んち貸してくんね?」


……どうして、そうなる?


いや確かに、同期そろってタコパ……となれば、私だってもちろんメンバーに入ってるんだろうけど。



なぜ私のアパート?
ってより、なぜタコパ?


普通にそこら辺に飲みに繰り出せばいいじゃん。



ただでもこの間の資料室でのアレ。
生田にはあんなにも記憶から抹消するように!とか言っておきながら自分の中で消化しきれていなかったりする。


それなのに、そんな危険人物生田を、ノコノコ部屋に入れてもいいものなのか……いや!いいわけがない!



生田のことだ。
楽しく騒いで飲み過ぎて、帰る頃には『赤羽、お願い泊めて』とか言い出しかねないし、



「あ、ついでにそのまま泊まっていい?」



って。


最初からそのつもりかよ、恐るべし生田。



「ダメに決まってんでしょ〜が!そもそも、なんでタコパ?いいよ、その辺に飲みに行こうよ」



嫌そうなオーラ全開で別ルートを提案した私に、さっきまで生田の後にひょっこり隠れていた同期の藤沢が慌てて首を振った。


「い〜や!俺は今日は絶対タコパの気分なんだよ!この間、くじ引きでめっちゃ良いたこ焼き器当ててさ!」



いや……知らねーよ。何がめっちゃ良いたこ焼き器当ててさ!だよ。藤沢。お前、後で海にでも沈めてやるから覚悟しとけ。