───ガラッ
「お、香恵ちゃん!いらっしゃい」
「あ、松本さん!こんばんは」
少しだけ思ってたより早く仕事を切り上げて、高鳴る胸を抑えつつ電車に乗り、駅からの道をほぼダッシュでやって来た私は荒い呼吸を整えてから静かに交番のドアを開けた。
中にいたのは50歳前後のベテラン警察官、松本さん。
ベテラン警察官とは言え、纏う雰囲気はどちらかと言えばフワッとしていて、優しく笑う、気の良い人だ。
もちろん、松本さんとも蓮見さん目当てで通うようになってから初めて話したけれど、今では私と蓮見さんのことを密かに応援してくれてたりする、とても心強い存在だ。
「今日は珍しく遅かったね。残業?」
「はい、ちょっと仕事が立て込んでて。
あの、蓮見さんは今日……」
何を隠そう、蓮見さんを追いかけて交番を訪れるようになってから、毎日必死に仕事を終わらせて何が何でも定時で帰っていた私は、
残業なんて、3ヶ月以上ぶりだった。
そりゃ松本さんが珍しがるのも無理はない。
「それは大変だったなぁ、お疲れさま!蓮見はちょうどさっき仮眠時間に入ってしまって、奥の部屋で寝てるはずだ」
……ガーン。
間に合わなかった。
薄々どこかで、今日は会えない気がしていたけれど、本当に会えないとなると胸はこんなにも痛む。この間は定時でルンルンに交番を訪れたけれど非番だから朝帰ったと告げられて泣いた。
あー!もう!
蓮見さんの勤務表が欲しいんじゃ〜〜〜〜い!!
「お、香恵ちゃん!いらっしゃい」
「あ、松本さん!こんばんは」
少しだけ思ってたより早く仕事を切り上げて、高鳴る胸を抑えつつ電車に乗り、駅からの道をほぼダッシュでやって来た私は荒い呼吸を整えてから静かに交番のドアを開けた。
中にいたのは50歳前後のベテラン警察官、松本さん。
ベテラン警察官とは言え、纏う雰囲気はどちらかと言えばフワッとしていて、優しく笑う、気の良い人だ。
もちろん、松本さんとも蓮見さん目当てで通うようになってから初めて話したけれど、今では私と蓮見さんのことを密かに応援してくれてたりする、とても心強い存在だ。
「今日は珍しく遅かったね。残業?」
「はい、ちょっと仕事が立て込んでて。
あの、蓮見さんは今日……」
何を隠そう、蓮見さんを追いかけて交番を訪れるようになってから、毎日必死に仕事を終わらせて何が何でも定時で帰っていた私は、
残業なんて、3ヶ月以上ぶりだった。
そりゃ松本さんが珍しがるのも無理はない。
「それは大変だったなぁ、お疲れさま!蓮見はちょうどさっき仮眠時間に入ってしまって、奥の部屋で寝てるはずだ」
……ガーン。
間に合わなかった。
薄々どこかで、今日は会えない気がしていたけれど、本当に会えないとなると胸はこんなにも痛む。この間は定時でルンルンに交番を訪れたけれど非番だから朝帰ったと告げられて泣いた。
あー!もう!
蓮見さんの勤務表が欲しいんじゃ〜〜〜〜い!!


