「“急きょ金曜に出張することに決めたから、同行してほしい”」
「え、三日後じゃん。どこ行くの?」
「ほっ、北海道! しかも日帰り!?」
弾丸ツアー的な内容に驚愕して叫んだあと、再び突っ伏す私に、桃花は「振り回されてるねー」と言って気の毒そうに笑った。
三日後出張って、なんでそんな急に決めるかな、あの人は。昼食のときも、行くと決めていたレストランを突然気分で変える人だから、もう仕方ないけれど。
それより、初めてお邪魔する北海道がまさかの日帰り……どうせならもっとゆっくりしたかった。無念すぎる。
「この調子だと、クリスマスもちゃんと家で過ごせるかどうか……」
さめざめと泣きたい気分で呟きながら、ふとあることを思い立った私は、むくりと上体を起こした。
ベッドに座り、シャンプーのいい香りを漂わせる桃花とようやく向き合うと、気分を百八十度変えて明るく言う。
「今年のクリスマス、日曜日だよね。もし桃花も休みだったら、久々にどこか遊びに行かない? パーッと、美味しいもの食べてさ」
「え、三日後じゃん。どこ行くの?」
「ほっ、北海道! しかも日帰り!?」
弾丸ツアー的な内容に驚愕して叫んだあと、再び突っ伏す私に、桃花は「振り回されてるねー」と言って気の毒そうに笑った。
三日後出張って、なんでそんな急に決めるかな、あの人は。昼食のときも、行くと決めていたレストランを突然気分で変える人だから、もう仕方ないけれど。
それより、初めてお邪魔する北海道がまさかの日帰り……どうせならもっとゆっくりしたかった。無念すぎる。
「この調子だと、クリスマスもちゃんと家で過ごせるかどうか……」
さめざめと泣きたい気分で呟きながら、ふとあることを思い立った私は、むくりと上体を起こした。
ベッドに座り、シャンプーのいい香りを漂わせる桃花とようやく向き合うと、気分を百八十度変えて明るく言う。
「今年のクリスマス、日曜日だよね。もし桃花も休みだったら、久々にどこか遊びに行かない? パーッと、美味しいもの食べてさ」



